岡部研究プロジェクト「研究論文概要集」(2002年度春学期) について

岡部研究プロジェクトでは、1998年度春学期以降、参加メンバーが学期中に執筆したすべての研究論文の「概要」を学期毎に一冊にとりまとめて刊行しています。本書は、2002年度春学期のものであり、このシリーズの第7号に該当します。

今学期の研究テーマは、研究プロジェクト1は「金融研究:情報化の進展と金融業」、研究プロジェクト2は「日本経済研究:情報技術革新と日本経済」であり、ともに情報通信技術革新のインパクトを広範に検討することを中心課題としました。今回の概要集は、第3号以降の刊行物と同様、二つの特徴があります。一つは、ここに収録されている論文要旨は、すべて研究報告会議(今回は2002年7月13?14日に湘南国際村で開催)において報告され、そこでの討議を踏まえて改訂されたものとなっていることです。もう一つは、この冊子の刊行が湘南藤沢学会の正式刊行物として発行されたことです。

本書を刊行する理由は二つあります。第1に、各研究の成果の要点を記録しておくこと自体に意味があるからです。第2には、研究テーマとして多様な視点があることを示すことによって、今後の研究の糸口を見つけるヒントになることが期待されるからです。なお、個々の論文に対する質問等は、直接執筆者に対して行ってください(電子メールアドレスは各人の名前のあとの記号@sfc.keio.ac.jp です)。

なお、これらのうち最優秀と認められたもの(各研究プロジェクト1編、計2編)は、従来どおり、その論文全体が単独刊行物として湘南藤沢学会より刊行される予定です。従来のそうした岡部研究プロジェクト優秀論文は、それぞれすでに公刊されているほか、そのすべてがインターネット(岡部研究プロジェクトのウエブサイト、アドレスは下記)上でも公開されており、論文全体を簡単にダウンロードすることもできます。

2002年7月                      総合政策学部 岡部 光明

                                         http://www.okabem.com/          


目 次

研究会1

わが国の新規参入銀行について:ナローバンク構想の観点から(伊藤貴史)------ 1

金融サービス産業とその組織形態:4大金融グループの経営比較(楠 寿大)----- 2

公的年金の世代間格差と財政方式(加藤みどり)-------------------------- 3

金融制度と経済成長:先行研究のサーベイと今後の展望(鈴木卓実)----------- 4

日米における金融業際問題の比較(大野昌輝)---------------------------- 5

研究会2

ゼロ金利政策の有効性検討:金融緩和政策と金利の関係(赤野滋友・田中康平)-- 6

日本における卸売流通の意義と役割の変化(光安孝将)--------------------- 7

デット・オーバーハング効果の実証分析(倉重雅一)------------------------- 8

日本企業の組織変化の動向とその要因:理論的背景・制度変化(高松良光)------ 9

保育政策と女性就業:21世紀における児童福祉政策の考察(福元千佳)-------- 10


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